こんにちは!
ブランド理論という言葉を聞くと、専門的で小難しい印象を持つ方も多いと思います。
けれども、僕はブランド理論をすごくシンプルに捉えています。要は「なぜこの会社(この人)を選ぶのか、その理由をどう積み重ねるか」という考え方です。
人が商品やサービスを選ぶとき、すべてを比較検討して合理的に決めているわけではありません。むしろ「なんとなく信頼できそう」「よく目にするから安心」という感覚的な理由で選ぶことの方が多い。
つまりブランドは、お客さんの迷いを消すショートカットの役割を果たしているんです。
そのうえでブランド理論を分かりやすく整理すると、三つの要素が重要になります。
一つは期待値。ここなら自分の課題を解決してくれるはずだ、という事前の信頼。実績や証拠がそれを支えます。
二つ目は一貫性。言っていることと実際の体験が一致していること。どれだけ広告で立派なことを言っても、体験が伴わなければ信頼は一瞬で崩れます。
三つ目は可用性。思い出してもらえること、そして利用しやすい状態にあること。頭に浮かばなければ、そもそも選ばれることはありません。
この三つが揃って初めてブランドは力を持ちます。どれか一つ欠けている状態で、ただ「認知を広げたい」と考えて広告やSNSに力を入れても、成果が出ないのは当たり前です。
むしろ期待値と一貫性を固めてから、最後に必要な分だけ認知を広げるのが正しい順序だと思います。
これはパーソナルブランディングでも同じです。肩書きを飾ったり派手に発信したりしても、中身が伴わなければ信頼されません。
大事なのは「言っていることとやっていることが一致しているか」「成果や実績を積み重ねているか」。その一貫性こそが、周りから自然とブランドとして語られるようになるポイントです。
ブランド理論は机上の空論ではありません。
経営の現場で、毎日の積み重ねを通して生きる考え方です。お客さんにとって「迷わず選べる理由」をどうやってつくるか。それを愚直に実行し続けることが、ブランディングの本質だと思います。
株式会社白河グループ
代表取締役 河野牧人